朝の7時に目を覚まし、何をするでもないからマンションの近くをぶらっと散歩した。


歩き疲れたら帰宅し、しばしボーっと過ごす。

9時になってもニッチーさんは起きる様子がない。

10時になっても・・・

11時になっても・・・

よくこんなに寝れるな。

俺もサラリーマン時代に多忙な平日を過ごし、週末に用事がない時は12時間近くも寝ていた。

12時間も寝ると腰の激痛で寝ることがしんどくなり、仕方なしに布団からのっそりと起き上がるのだ。

寝ぼけた眼で時計に近づき、針が14時を指していた時のあのゾッとする感覚は忘れられない。

と回想している間もイビキをかきながらニッチーさんは寝続けていた。

11時半にむくっと起き上がり、やっと日曜日の朝が始まった。

昼過ぎから諸々の雑務をこなしていく。

博多駅方向に向かい、郵便局で必要のなくなった書類や本、九州の地図を実家に郵送する。

その後は天神までバスで移動し、家電量販店で容量の小さいSDカードを購入。

天神一体の路地や大通りはこの時期、あまり人通りがない。

みんな空調の効いた地下街を通って移動や買い物をするからだ。

多くのモグラたちが張り巡らされた地下道を闊歩していた。

俺たちも地下道を通ってデパートを渡り歩く。

安いTシャツとステテコパンツを購入し、またバスに乗って天神を後にする。

バスの車窓からはふんどしを締めた男たちが祭りの準備をしている姿が見えた。

もしくは山笠祭りの前夜祭のにぎわいを見せていたのかもしれない。

博多で700年以上も続く伝統のある山笠祭りが今月の15日から始まるようで、 駅前やデパートの展示スペースに大きな飾り山が展示されていた。

10mある飾り山を祭りで走らせるとなると、街のどこからでも望むことが出来るのだろう。

当初は家で夕食をとる予定だったけど、ニッチーさんの提案で友人の細川さんと夕食を共にすることになった。

2人は弾き語りを一緒にやっていて、オリジナルの曲を聞かせて貰った。

待ち合わせをし、この蒸し暑い中もつ鍋を食べることになり、行きつけの店へと移動する。

暑い時にエアコンをガンガン効かせ、熱いものを食べるのも乙なものだね。

寒い時にこたつに入りながらアイスクリームを食べるのと同じだ。

もつ鍋3人前を注文し、食べごろになった鍋がテーブルに運ばれてくる。

ニラで一面を覆われていて様子を伺うことが出来ない。

本場のもつ鍋だ、絶対おいしいに決まっている。

口をホフホフさせながら、しんなりしたキャベツと一緒にモツを胃に流し込む。

うまいなあ。

額に汗がにじみながらも、おしぼりを額にあてがい何杯も小皿に具を盛り続ける。

具を食べ終えると締めとして、スープに麺を入れちゃんぽんにする。

ちゃんぽん麺は何玉でもおかわりし放題だ。

5人前を注文し、腹がはち切れる寸前まで麺を押し込んだ。

美味しかった。

もつ鍋の後はコーヒーを飲みに博多駅の駅ビルである「くうてん」に移動し、また行きつけのカフェに足を運ぶ。

くうてん自体がまだオープンして間もないようで、最先端のインテリアが空間にちりばめられていた。

くうてんの屋上に出ると、福岡の街を一望できる。

ムードあるダウン照明で、恋人たちがささやくような会話をして手を取り合っていた。

観光で博多を訪れていれば、この風景を見ずに飛行機に乗っていたかもしれない。

それはこの夜景だけでなく、一日を通しても地元民の目線でなければ見れない景色があったと思う。

地元民の博多の日常が自分には非日常の世界になる。

博多に来て良かった。

ニッチーさんと出会えて良かった。


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