真夜中のうちにすっかり雨は止み、いい具合の曇り加減が窓から覗めた。


朝飯を食べにキッチンに行き、パンにマーガリンをショートケーキの生クリームのように塗りたくる。

こんがりと焼いた後、ポテトサラダをサンドして食べる。

しびれるくらいうまい。

昨日からろくなものを食べていないけど、今は腹に何かを流し込むことに専念した。

3日間もお世話になったスタッフに別れを告ぎようとした時、部屋のカギを無くしてしまった女の人が受付に現れた。

弁償代で2,000円もかかるから大変なんだ。

自分の荷物を整理がてら靴箱の靴の後ろや荷物の後ろを調べてあげた。

信じられないことに簡単にカギを発見をした。

彼女は興奮して叫んでいた。

安心して観光ができるようになって良かったな。

彼女と一緒に外に出て見送り、自転車の旅支度を始めた。

すると彼女は引き返して、俺の手のひらに500円玉を置いた。

「これほんのお礼ね、ありがとう」そして手を振って踵を返した。

11時に佐世保を目指し出発した。

一番距離が短い諫早湾の左ルートを走り北上した。

佐世保に入る手前でばったりとチャリダーに遭遇する。

チャリダーの田中さんも日本一周をしていた。

4月末に山梨県を出発したそうだ。

交差点で少しの間立ち話をした。

同じように時計周りで旅をしているので、日本海側で再会をする約束をした。

田中さんは伊万里方面、俺は佐世保方面へ。

お別れの定番になりつつある「交差点バイバイ」をして佐世保へと進路をとった。

佐世保に着くと、商店街近くのバーガーショップに立ち寄った。

佐世保市内には10店舗近いバーガーショップがある。

それぞれにメニューを工夫しているようだ。

立ち寄った店でベーコンエッグバーガーを注文。

後ろに並んでいたライダーのお兄さんが、俺がドリンクをノーセンキューしたのを見たのか、気前よく2人分のドリンクを注文してくれて喉の渇きを癒すことが出来た。

こんもりと具がはさまれたバーガーが席に運ばれてきて、ジューシーな香りが鼻孔を刺激した。

ベーコンもパティも自家製で、バンズも元パン職人の店長が作っているそうだ。

わしづかみしたバーガーをがぶりと食べる。

パティから肉汁がしみだし、絶妙なスパイスの調合が旨みを引き出している。

カリカリに焼かれたベーコンも香ばしく、アクセントが効いている。

んんんんんん???????

これは・・・・・・・

これは普通のハンバーガーだ。

どこにでもある。

俺の住む町にも地元にもある不変的な味わいだ。

佐世保バーガーとは何なのだ。

「俺、佐世保でバーガー食べてますけど何か?」の略なのか。

とりあえず結論からいくと、佐世保バーガーは佐世保で食べてますという雰囲気を味わうバーガーだね。

以上。


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