2泊した天草とも今日でお別れ。
台風がぶつかっている時に出発しなくてもいいんだけど、ちょっとずつでも前に進みたい。
自転車の準備をしようと玄関に行くと、靴箱にある自分の靴の上に手紙が置いてあった。
多分、宿の方から頂いたのだろう。 オーナーのお姉さんもゲストハウスの1室を住まいとして利用していた。
昨日、洗面所を利用しているときに立ち話になって、お互いの事を話したのだ。 熱心なクリスチャンの方で朗らかな表情が印象的だった。
手紙を受け取るのは告白の手紙を子供の頃に受け取った以来だ。 手紙をポケットに入れ、身支度をを始めたんだけど、気になってしまう。
折り重なった手紙をそっと開き、綺麗な文字で書かれた文章に目を通した。 優しい気持ちになれる言葉がそこには並んでいた。
想像もしていないことだから、とても感動してしまい、出発した後も何度も読み返した。
これから先、打ちのめされることがあっても、きっとこの手紙が勇気づけてくれるんだと思う。
旅が終わった後も何度となく勇気をくれるんだと思う。 そのくらい心の深いところまで手紙は届いていて、大事にしまわれる。
泊まったゲストハウスはとても居心地がよく 、まるで家にいるかのようだった。 屋上から見た満天の星空は格別で、何時間も夜風に吹かれながらぼんやりと見ていた。
強風に煽られながら自転車を漕ぎ始め、橋の上で突風にふかれて投身しそうになった。
重い荷物を載せていても、もとはかなり軽い自転車なので横風は弱点だ。
あまりの強風に走る気を失い、上天草から八代まではフェリーで移動した。
今日から自転車に看板を出すことにした。 「日本一周中」の看板だ。
自転車仲間の勧めもあって、試しに看板を制作し、自転車に掲げてみようと思ったのだ。 スーパーの食品トレーに油性ペンで「日本一周中」と書き、後ろに積んだ荷物に括り付けた。
車のプレートナンバーのような感じだ。 効果はいかなるものか。
早速、走っていると車窓から応援の声をくれる人が現れた。 効果は少しあるようだね。
だけど困ったことに応援して頂くのは凄く嬉しいんだけど、信号につかまりまた一緒になってしまった時が少し気まずい。
バイバイって手を振って別れた後に、すぐに遭遇する。
さすがに車の人に向かって「あれ?奇遇ですね」なんて言うのもおかしいし、苦笑いをしてしまう。
※結局、1週間で取り外した。

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