朝の空は雲が薄く広がっている程度で雨も降っていなかった。


今日の計画なんて全然決めてなくて、雨に降られなければどんどん進んでやろうと意気込んでいる程度だった。

ネットにあがる最新の雨雲レーダーと、目と肌で空のごきげん、風向きを確認する。

ここに空との攻防戦が幕開けされたのだ。

雨雲レーダーで梅雨前線を確認し、風向きで前線が進む方向を判断する。

後は目視で雲のカラートーンを見て、どんより加減を確認。 ライトグレーなら進め、ダークグレーなら止まれ。 自分の中に信号を作り、そのルールに従って自転車を進ませた。

最初に青島を訪れ、鬼の洗濯板を見ながらぐるっと島を一周。

潮がちょうど引いた時間に訪れることができ、幾重にも広がるノコギリの歯のような地形を見ることが出来た。

この「鬼の洗濯板」と呼ばれる、波や海水の浸食で出来た珍しい波状岩は、青島の周囲と日南海岸の海岸線に見られる。

案内板の写真を見ると、透きとおった真っ青な海が広がっている。 宮崎の本来の姿が見れなくて、ちょっと物悲しくなった。

青島には様々な亜熱帯の植物が自生していて、浜は打ち寄せられた貝殻で埋め尽くされていた。

あいにくの空模様のせいで、数日感じていなかったけど、俺は南国に来たんだな。

さらに25km南下すると、宮崎で有名な、断崖に建築された鵜戸神社がある。

海岸に面した断崖の中腹にあって、参拝するには崖にそって作られた石段を降りる必要があるのだ。

本殿は崖にある洞窟に鎮座している。 本殿前には奇岩、怪礁が連なり太平洋の荒波が打ち寄せて美しい景勝地となっている。

なんで昔の人は断崖に神社を建てたのだろうか。 人と違うことをしたくて建てたのか、ここに神社建てたら神様喜ぶかな~なんて期待して建ててるのか定かじゃないけど、観光客を喜ばせるにはうってつけの場所だ。

鵜戸神社を訪れていた人たちは、岩のほうをめがけて運玉という赤茶色の玉を投げていた。

岩にある丸い円の窪みにその玉が入ると、キャッキャッと少女に戻ったかのように女の人がはしゃいでいて、 「良かったじゃん」 と心の中で呟き、ほくそ笑んだ。

雨雲の様子を見ると幾分明るい感じで、降りそうにないと判断してさらに30km南下した先にある、道の駅を目指すことにした。

しかしここで計算が狂う。

風の速度が夕方になるにつれ増して、雲のちんたらしていた動きが、風におしりをひっぱたかれでもしたかのように走り出した。

雨雲レーダーに写る梅雨前線の動きが読めなくなってしまった。

道の駅についた頃はまだ穏やかだった空も、1時間もしないうちにイライラしはじめ、しまいにはバケツをひっくり返したような水を地上へと叩きつけてきた。

あのー俺、ここで野宿するんだけど・・かぼそい声は天まで届くはずもなく、雷鳴とともに奥に閉まっておいた予備のバケツを持ってきてはひっくり返すのであった。

やれやれ。

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